皆さん、秩父と聞いて何をイメージしますか?
埼玉県の南西部に位置し、埼玉県内で一番面積が広い秩父市。自然豊かなこの秩父市には歴史のある神社がたくさんありますが、今回はその中でも秩父夜祭で有名な秩父神社をご紹介します。
◆ 秩父地方の総鎮守
秩父神社
秩父地方には古くから鎮座する「三峯神社」「宝登山神社」「秩父神社」の秩父三社があります。
その秩父三社の1つ、秩父神社は、3世紀後半頃の第十代崇神天皇の御代に、知知夫国の初代国造に任命された知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が祖先の八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)を祀ったのが始まりと言われています。2014年には創建2100年を迎えたとこのこと。秩父地方の総鎮守として鎮座する所以ですね。
◆ 徳川家康が造営した本殿
秩父神社本殿
参道を通り神門を抜けると、きらびやかな彫刻で飾られた本殿が見えてきます。この本殿は徳川家康が社領を寄進し造営したそうで、本殿・拝殿・幣殿が1つにまとめられた権現造は県下を代表する美しさと言われているそうです。
本殿でぜひ見ていただきたいのは4つの特徴的な彫刻。
まずは南側にある「子宝 子育ての虎」。左甚五郎が徳川家康の威厳とご祭神を守護する神使として彫ったと言われているそうです。
子宝 子育ての虎
続いて西側の「お元気三猿」。三猿と言えば日光東照宮の猿が有名ですが、こちらの三猿は『よく見て・よく聞いて・よく話す』というお元気三猿として親しまれています。
左下にお元気三猿が見えます
北側の「北辰の梟(ふくろう)」は、体を本殿に向け頭は正反対の真北を向いて昼夜を問わずご祭神をお守りしているのだとか。御鎮座2100年事業の保存修理工事中のため残念ながら見ることはできませんでした。
北辰の梟はあいにく修復中でした
西側にお目見えするのは「つなぎの龍」。秩父観音札所の近くの池に住みついた龍があばれるとこの彫刻の下に水たまりができていたので、彫刻の龍を鎖で繋いだところ龍が現れなくなったという不思議な伝説が語られているとのこと。
このつなぎの龍も左甚五郎の作と言われています。
鎖でつながれたつなぎの龍
◆ 境内に建ち並ぶ銀杏の木
御神木の大銀杏
秩父神社の境内には銀杏の木が多く植えられています。
神門をくぐってすぐ右手にあるのが御神木の大銀杏。大きくて全景が撮れませんでしたが、樹齢400年が幹の太さから想像できるのではないでしょうか。
また境内の左手には秩父宮と秩父宮妃殿下がお手植えした2本の銀杏の木がありますが、秩父宮妃殿下がお植えになった銀杏はふくよかな乳のように育ったことから「乳銀杏」と呼ばれ親しまれているそうです。他の銀杏の木とは形が違うのが分かりますね。
秩父宮妃殿下お手植えの乳銀杏
境内には徳川家康公を祀る東照宮もあります
◆ ユネスコ無形文化遺産 秩父夜祭
秩父と言えば有名なのが秩父夜祭。京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並んで日本三大曳山祭りとして知られており、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
さらに国の重要有形民俗文化財と重要無形民俗文化財にも登録されていて、この両方に登録されている祭礼は日本でも5つしかなく、非常に価値のあるお祭りでもあります。
その秩父夜祭の様子を紹介しているのが、秩父神社近くの「秩父まつり会館」です。
秩父まつり会館
入ってすぐの展示室に飾られているのは、夜祭で引かれる笠鉾と屋台。この展示室で秩父夜祭の実際の曳行の様子や街中の様子をプロジェクションマッピングで楽しむことができます。賑やかなお祭りの様子が伝わってきます。
秩父まつり会館のプロジェクションマッピング
隣の3Dシアターでは1年を通して季節ごとに行われる秩父の数多くのお祭りが紹介されていました。秩父夜祭はこうしたお祭りの1年の締めくくりに行われる集大成ということが分かるので、ぜひこちらもご覧くださいね。
西武秩父線西武秩父駅から歩いて15分ほどと、秩父三社の中では一番アクセスしやすい場所にある秩父神社。参拝したあとは自然の多い街中を散策をして、歩き疲れたら西武秩父駅にある『祭りの湯』でリラックスしてから帰るのもおススメですよ♪
スタッフTK
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