7年に一度の御柱祭で有名な諏訪大社を巡る信濃国の旅

諏訪湖の周辺に二社四宮の境内地を持つ諏訪大社は、信濃国一之宮であり全国の諏訪神社の総本山でもある格式高い神社です。
国内にある最も古い神社の1つとされ、また断層が交わる場所にあり、かつ日本三大霊山の富士山と立山を結ぶレイライン上に鎮座することから、地理的にもかなりのパワースポットと言われているそうです。
今回はそんな諏訪大社を公共交通機関(+タクシー)を使って参拝してきました。

 

諏訪大社


諏訪大社

諏訪大社は上社本宮(かみしゃほんみや)、上社前宮(かみしゃまえみや)、下社秋宮(しもしゃあきみや)、上社春宮(しもしゃはるみや)の四宮があり、下社は諏訪湖の北岸、上社は諏訪湖の南岸近くに鎮座しています。なお上社・下社とありますが、社格に序列はなく、どの順番で参拝してもいいそうです。

諏訪大社と言えば御柱祭。数えで7年ごと、寅の年と申の年に行われる日本三大奇祭の1つで、モミの大木に乗った氏子が坂を下りる木落しの場面をテレビなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか。この御柱は全部で16本切り出され、お祭りの最後に右手前の一之御柱から時計回りに右奥の四之御柱まで4本の御柱が各宮に建立されます。


諏訪大社 下社秋宮二之御柱

 

下社秋宮


諏訪大社 下社秋宮

JR下諏訪駅から徒歩約10分のところに鎮座する下社秋宮。諏訪大社は本殿と呼ばれる建物がなく、秋宮では一位の木を御神木として祀っています。
石段の真ん中にある石畳みは御柱を拝殿へ運んでいく曳行路でしょうか。


諏訪大社 上社秋宮

境内に2つある手水舎の1つからは御神湯が出ているのですが、これがなかなかの熱さで、ちょっとしか触ることができませんでした。


諏訪大社 秋宮御神湯

 

下社春宮

杉の木を御神木とする春宮は、秋宮から歩いて約20分。坂があるのでちょっと大変でしたが、昔ながらの町並みを眺めながらのんびり歩きました。


諏訪大社 下社春宮

 


諏訪大社 下社春宮

秋宮とよく似ている気がしませんか?実は春宮と秋宮は同時期に同じ図面を用いて建てられたのだそうです。春宮の方が少しこじんまりしていますが、たたずまいはどちらも趣があります。

春宮の奥には、かの岡本太郎さんが「世界中歩いているけどこんなにおもしろい石仏は見たことない」と絶賛した『万治の石仏』があります。ユーモラスな風貌ですが、阿弥陀様を刻み霊を納めるために建立されたと言われています。


万治の石仏

 

上社本宮

下社と上社は諏訪湖を挟んで反対側にあり、徒歩では移動できないので電車で茅野駅まで行き、そこからタクシーを利用しました。上諏訪駅からバスも出ているそうですが、週末は本数が少ないのだとか。ちなみに茅野駅から歩くと45分かかるそうです(汗)


諏訪大社 上社本宮

諏訪大社の中で一番大きな本宮。本殿がないという独特な様式は諏訪造りと呼ばれており、中でも本宮はその代表的なものと言われています。四社の中でも建造物が一番多く残っており、徳川家康が寄進したと言われる四脚門や布橋など6つの棟が重要文化財として登録されています。

 

諏訪大社の神紋は「梶の葉」で境内のいろいろなところで目にすることができますが、上社は根が4本、下社は5本と少し紋様が異なっています。

上社前宮

いよいよ四社目の前宮です。本宮からは徒歩で約30分となかなかの距離がありました。


諏訪大社 上社前宮

前宮は御祭神が最初に居を構えたとされ、諏訪信仰発祥の地と伝えられています。
決して大きくはなくなんとなく地味に感じますが、緑深い中に鎮座しているためか自然の気が溢れているように思います。


諏訪大社 上社前宮御本殿

内御玉殿から曳行路を上った先に諏訪大社で唯一の本殿があり、周りに御柱が建てられています。この御柱、本宮・秋宮・春宮では三之御柱と四之御柱の2本は参拝者が入れない場所に建てられているのですが、唯一前宮だけは四本とも間近で見られるのでとても貴重な場所でもあります。
自然の中に天を衝くように立つ四本の御柱をぜひ見てみてくださいね。

 

 

四社まいり

諏訪大社の四社をまわり、それぞれで御朱印をいただくと参拝記念品がいただけます。
夏詣の期間中は諏訪湖の花火大会がデザインされたうちわでしたが、時期によってはがま口や御朱印袋もあるようです。夏詣期間の限定御朱印帳も諏訪湖花火大会があしらわれ、うちわとおそろいのデザインは四社めぐりのいい思い出になりました。

 

ちなみに最後の前宮から茅野駅までは徒歩で30分弱でした。
電車で回るには1日だと駆け足になってしまうので、次回は2日間に分けたり車で回るなど、ゆっくり時間をかけて参拝したいと思います。

 

スタッフTK
諏訪大社公式ホームページ